31.小野正孝の根底
長野JCに入会したとき、私は現在の平均的JCよりはるかに悪い条件の中にあった。私は人の話を真剣に聞くことによって、自分の人間的広がりを大きくして行った。
しかしもっとJCに出るためにはもっと会社に人がほしいと思った。それで一緒に企業を経営する兄二人と三人で一年に一人づつ教育し部下を育成することを考えた。
人づくりとは徒弟制度の中にある人づくりの愛情と信念である。そして本気になって話し合い毎日毎日の生活の中で自分の人間性を部下の中に受けついでゆくべきである。さらに必要なことは協力者を一人でも多くすることであり、協力者とは理解する人である。
私はJCの友人、先輩からの尊い大きなもの、小さなものを積み重ねてきたから現在の会頭としての立場があり、勉強ができると考えている。まさに積重ねこそ必要であり、継続は力である。JCの友人、先輩に心から感謝する。
私は人づくりのコツをJCで学んだし、いつも企業で生かしている。現在、私は100%自分の生活をJCにかけている。しかし入会以来のこの12年を振り返ってみると最初は99%が仕事であった。しかし時間をつくり出し、人づくりをしつつ徐々にJCのウエイトを多くすることを可能にする努力をしてきた。そしてどんなときでもJCで学んできたことを企業に生かしている。
われわれは自分を開発するために金と時間をかけるべきである。自分で得る金をどのように使うかという方法がなければ何もならない。われわれは自分の収入の13%は自己投資のために優先して使うと言われているが、現実は「遊びには使うが学習には使わない」というのが普通であり、これでは自分の人間性は大きくならない。
自分が今まで得た金はすべてJCのために使っている。それが結局は自分に返って来ると思う。自分のために金を投資すれば、それが結局は自分の成長につながるのである。
私の今までを振り返ってみると、それはワンウエイからの脱出であり、体験の積重ねと1対1の人間の育成と自分自身の可能性への挑戦であった。
人間はいろいろの立場で、その考え方は変わる。青年のときには青年らしく行きたいし、絶えず可能性に挑戦し続けたい。
一日不作、一日不食(一日為さざれば一日食らわず)、一日何も創造しなければ、それは全く無意味な生活である。この金言は青年期(人間的成長の最適期)にあるJCの「生活標語」としておきたい。
JCにおいてはあまりにも否定的言葉が多すぎる。この否定的言葉を日常会話からとるべきである。たとえば、時間がないという人は成長へのパスポートを捨てたことになる。習慣はつくるべきものであり、また破るべきものである。JCにおいて現実的メリットを求めることはおかしい。求めるものではなくて自ら創り出すべきである。
始めてだからできない、古いからできるということは一概にはいえない。JCにおいては新しいからできるということの方が多い。
Do it Now 良いことはすぐやってみよう
Do it yourself 何事も自分自身でやろう
Do it Best 最善をつくそう
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